12/28を以って母の引退日となった。
よくある話かもしれないが、お袋一人で兄と自分を育ててくれ、仕事漬けの毎日であったと思う。
それでも愚痴一つ聞いたことがなく、他人への感謝をよく口にする人。
親父も商売人であったし、商売をしている両親に大なり小なり影響され、自分で商いをすることを身を持って教えてくれていたと思う。
引退日が近づくにつれ、冷静を装っていながらもどこか落ち着かない様子ではあったが、やはり少し寂しげな様子はなんとも声が掛けづらい雰囲気でもあった。
途中、他の職業も掛け持ちしたこともあったが、15歳の時からその仕事に就き、51年間という職業人生に幕を引くというのは、到底自分には想像できない感情もあったのであろう。
特にあの時から数年間は、ほんとに辛い数年があったようにも思う。
しかしながら、冗談交じりで話したことだが本人がなにか病気や怪我をしてとか、そういった理由で引退にならず、第三者の理由で引退日を決めることになったのはどちらかと言えば良かったことではないだろうか。
まだ元気ではあるうちに引退をし、本人のいう”第三の人生”を少しでも楽しめるように導いてくれたのかもしれない。
そんなしてあげられることもないけど、可能な限り、少しでも今後の自分の人生を自分自身のためだけに楽しんでもらいたい。
ほんとうにお疲れ様でした。